映画ショコラにおける赤の役割について(ネタバレなし)
ショコラという映画知っていますか?
『サイダーハウス・ルール』の監督がえがくコメディです。2000年の映画なのですが、今見ても色あせない映画ですし、ジョニー・デップも若い! あらすじとしてはのどかなフランスの田舎町に魅力的なヴィアンヌ(ビノシュ)がやって来て、思いもよらない影響をおよぼしていく。村に縁もゆかりもないヴィアンヌはそこで変わったチョコレート・ショップを開いて…というお話。
この映画でシングルマザーである閉鎖的な田舎村にやってくるショコラティエの主人公ですが、この村に娘と二人で赤ずきんをかぶってやってきます。
赤は目覚めの色です。
起きて立ち上がるパワーの源のような色です。
何もないところから、生活して仕事するって男の人にも負けない自己主張や信念が大事。
赤はそんな色の象徴です。実際そういう意味があります。
赤ずきんをまとってやってくることにより、彼女たちがこの閉鎖的な村人を目覚めさせる役割があることを予見させます。
この主人公はエネルギーの塊のような女店主です。 何もないところからチョコレートってそれ食えんの?的な村人などお構いなしに店を開きます。 そして、薬剤師の如く、甘いチョコレートを村人に処方します。
彼女は世界を旅しながらチョコレートを広めて行く事が使命。
お店を開くんだからまず隣近所にあいさつしなくちゃ。。。とか
まずは市場調査しなくちゃ。店を開く前にチョコレート配ろうかしら?
いやパン屋のほうがいいんじゃないか?
なんてことはしません。
開くと言ったら開く。だってチョコレートを広めることが自分の使命と信じてるから
。
旅をしながらチョコレートを広めます。
娘もだれも彼女を止められません。
そのため、もともと閉鎖的な村なので、いざこざが起きます。 まあいざこざが起きないと映画じゃないのですけど(笑)
彼女は全編を通して赤系の衣服を多くまとっています。
チョコレートがショーケースに並んでいるシーンの布も赤。
お客さんに渡すチョコのリボンも赤。 購買効果がある(笑)からという理由よりは、情熱・生気を吹き込むといったイメージで効果的に使われているなあと感じます。
でも、お店の内装は真っ赤ではなくて落ち着いたグレーブルーグリーンです。
筋肉弛緩度を緩めるパステルカラー。
ヨーロッパの壁の色味としてはよく見かけますよね。 ブルーグリーンは文字通り癒しの色。ホッとしたり、心の内を吐露したくなるような色味です。
さて、彼女の衣装も村での生活が慣れてきて余裕ができてくるとサーモンピンクやペールブルー、紺色などの色を着用するようになります。
この映画は女性が好きな映画じゃないかなーと思います。
未見の方は是非見てみてくださいませ。 ということで、なるべくネタバレをしないように書いたつもり。
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